★夏至(トラン・アン・ユン 2000年 フランス=ドイツ=ベトナム合作)
現代のハノイを舞台に、1ヶ月違いでなくなった母と父の命日をはさむ期間に生起する仲の良い3姉妹のそれぞれが胸に秘めた情愛にまつわる想いといったものを、とても美しい色彩で描いた映画です。
ハノイの現状を借りて、その最も美しい部分をうまく切り取り、外国人の視点から見たオリエンタリズムのエッセンスを振りかけて作品にアレンジしたという言い方も出来るかも知れません。「シクロ」にも登場した実力派の女優や、「青いパパイヤの香り」から一貫して重要な役回りを演じる女優(実は監督の夫人で、本作では二人の子供まで出演!)の存在が屋台骨、なのでしょうか。
実は評価の分かれる作品ではあるのですが、さりとて駄作であるといいきることも出来ない、この監督ならではの出来なのだ、ということにしておきましょう。
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